読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

マンション管理人.com

管理人をやりながら、世の中の色々を見ていきたい。

天皇陛下のお言葉を読み解く。生前退位のボールは国民に投げられた。

スポンサーリンク

f:id:masaru-masaru-3889:20160709133813j:plain

http://www.ashinari.com/

2016.08.09

(2016.12.08再編集、加筆・修正)

 

昨日、天皇陛下がお気持ちを国民にお示しになられました。

【まず、関係者各位の努力に敬意を表したい】

宮内庁を初めとして陛下を支える関係者が、ここまでもって来るのにどれだけのご苦労があったか、想像を超えるものと考えております。

少し前の話ですが、NHKが陛下が「生前退位を望むお気持ち」のスクープを打ちましたが、当然リーク者がいるわけです。

 

これに対して、リークした者を処分しろと言っている政治家もおりました。

当然公務員には守秘義務もありますし、理屈ではこの政治家の言う通りだと思いますが、今回に限り私はそうは思いません。

 

陛下のお傍で、ご自身の高齢問題と公務との狭間で苦しむお姿を見て、何かしら手を打って行かなければならないと思ったはずです。

ただ、事はそう簡単ではない、生前退位にしろ、公務大幅削減にしろ国民の理解なくしては進められないと言うのは、現実でもあり陛下の本心でもあるでしょう。

 

その事を世に問うとしても、どの様な方法がベストなのか社会に与える影響など、陛下と関係者は考えに考えたと思います。

もちろん、陛下自身はこのリークには関与されていないと思います。

 

関係者の一部が、自身の考えで陛下のお気持ちを世にリークする事により国民の反応を見るためにアドバルーンを上げたと、私は理解しています。

事実このお気持ち発表の前に、新聞社が「生前退位」に対して世論調査を行いました。

結果、8割以上の国民が生前退位賛成でした。

 

この結果が、陛下が直接国民にお気持ちを示すと言う、大変異例な行いのハードルを下げる事に寄与した事は間違いないと思います。

よって、今回リーク者が仮に判明したとしても処分なしが妥当と私は考えます。

【では陛下のお気持ちを読んでいきましょう】

今回は、少しの間違いもしたくないのでニュースからではなく、宮内庁のホームページから引用致しました。

象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば(平成28年8月8日)

 

戦後70年という大きな節目を過ぎ,2年後には,平成30年を迎えます。

私も80を越え,体力の面などから様々な制約を覚えることもあり,ここ数年,天皇としての自らの歩みを振り返るとともに,この先の自分の在り方や務めにつき,思いを致すようになりました。

本日は,社会の高齢化が進む中,天皇もまた高齢となった場合,どのような在り方が望ましいか,天皇という立場上,現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら,私が個人として,これまでに考えて来たことを話したいと思います。


即位以来,私は国事行為を行うと共に,日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を,日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として,これを守り続ける責任に深く思いを致し,更に日々新たになる日本と世界の中にあって,日本の皇室が,いかに伝統を現代に生かし,いきいきとして社会に内在し,人々の期待に応えていくかを考えつつ,今日に至っています。


そのような中,何年か前のことになりますが,2度の外科手術を受け,加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から,これから先,従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合,どのように身を処していくことが,国にとり,国民にとり,また,私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき,考えるようになりました。既に80を越え,幸いに健康であるとは申せ,次第に進む身体の衰えを考慮する時,これまでのように,全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが,難しくなるのではないかと案じています。


私が天皇の位についてから,ほぼ28年,この間かん私は,我が国における多くの喜びの時,また悲しみの時を,人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして,何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが,同時に事にあたっては,時として人々の傍らに立ち,その声に耳を傾け,思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徴であると共に,国民統合の象徴としての役割を果たすためには,天皇が国民に,天皇という象徴の立場への理解を求めると共に,天皇もまた,自らのありように深く心し,国民に対する理解を深め,常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において,日本の各地,とりわけ遠隔の地や島々への旅も,私は天皇の象徴的行為として,大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め,これまで私が皇后と共に行おこなって来たほぼ全国に及ぶ旅は,国内のどこにおいても,その地域を愛し,その共同体を地道に支える市井しせいの人々のあることを私に認識させ,私がこの認識をもって,天皇として大切な,国民を思い,国民のために祈るという務めを,人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは,幸せなことでした。


天皇の高齢化に伴う対処の仕方が,国事行為や,その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには,無理があろうと思われます。また,天皇が未成年であったり,重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には,天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし,この場合も,天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま,生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

天皇が健康を損ない,深刻な状態に立ち至った場合,これまでにも見られたように,社会が停滞し,国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして,天皇の終焉に当たっては,重い殯もがりの行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き,その後喪儀そうぎに関連する行事が,1年間続きます。その様々な行事と,新時代に関わる諸行事が同時に進行することから,行事に関わる人々,とりわけ残される家族は,非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが,胸に去来することもあります。


始めにも述べましたように,憲法の下もと,天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で,このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ,これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり,相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう,そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくことをひとえに念じ,ここに私の気持ちをお話しいたしました。

国民の理解を得られることを,切に願っています。

出典:宮内庁ホームページ

 

「戦後70年という大きな節目を過ぎ,2年後には,平成30年を迎えます。

私も80を越え,体力の面などから様々な制約を覚えることもあり,ここ数年,天皇としての自らの歩みを振り返るとともに,この先の自分の在り方や務めにつき,思いを致すようになりました。」

 

※ここの文面は国民に対する、大切な話に入る前のあいさつのようなものと捉えて問題ないと思います。

 

「本日は,社会の高齢化が進む中,天皇もまた高齢となった場合,どのような在り方が望ましいか,天皇という立場上,現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら,私が個人として,これまでに考えて来たことを話したいと思います。」

 

※ここは重要ですね。まず、日本がこれまでにない高齢化社会に突入する中で当然皇室の方々にも高齢化の波は来ますよと言っておられるのですね。そこには問題の発生があり、陛下には当事者として考えてきた事があるからお話をされたいと言うことですね。

赤字の大文字にしましたが、ただし天皇陛下としてではなく「個人」の発言としてですよと言う事です。

 

陛下のお立場は、憲法によりある意味厳しく制限されている部分があります。

祭りごとへの介入はご法度ですから、皇室典範など法令に触れる発言は是とはされません。

「象徴として君臨すれど統治せず!」

 

「即位以来,私は国事行為を行うと共に,日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を,日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として,これを守り続ける責任に深く思いを致し,更に日々新たになる日本と世界の中にあって,日本の皇室が,いかに伝統を現代に生かし,いきいきとして社会に内在し,人々の期待に応えていくかを考えつつ,今日に至っています。」

※陛下の人となりが読み取れる、いい文面ですよね。終戦当時陛下は11歳ですから、今まで受けた教育とまったく違った教育・価値観・情報に途中から触れることになります。昭和天皇は在位途中から「象徴」になられたわけで、手探りで苦労をされたと思います。そのお姿を傍で見て、新しい価値観・情報も加わり自分が即位するときの新しい天皇像についてはずいぶん考えられたと思います。

民間人を皇后に迎え、国民と同じように一家の家庭の中で子育てをなさいました。

今は当たり前のように、皇太子様も秋篠宮様もご自分のご家庭で子育てをされていますよね。でも、これ今の天皇陛下から始まった新しい皇室の姿なのです。

十年ひと昔以上のスピードで進む現在において、開かれた皇室・時代と調和しながらも残すところは残すを、深く考えてこられたのでしょう。

 

「そのような中,何年か前のことになりますが,2度の外科手術を受け,加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から,これから先,従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合,どのように身を処していくことが,国にとり,国民にとり,また,私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき,考えるようになりました。既に80を越え,幸いに健康であるとは申せ,次第に進む身体の衰えを考慮する時,これまでのように,全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが,難しくなるのではないかと案じています。」

 

※この部分は、今風に言うと正に「今ここにある危機」を声高に叫ばれたところです。

赤字に大文字にしたのは、後の文章にも掛かってきますが、ただ象徴と言う立場にいるだけと言う事は想定されておられません。象徴をやるかぎりは完璧な象徴を目指しながらやれないと意味がないと思っておられます。

 

「私が天皇の位についてから,ほぼ28年,この間かん私は,我が国における多くの喜びの時,また悲しみの時を,人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして,何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが,同時に事にあたっては,時として人々の傍らに立ち,その声に耳を傾け,思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徴であると共に,国民統合の象徴としての役割を果たすためには,天皇が国民に,天皇という象徴の立場への理解を求めると共に,天皇もまた,自らのありように深く心し,国民に対する理解を深め,常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において,日本の各地,とりわけ遠隔の地や島々への旅も,私は天皇の象徴的行為として,大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め,これまで私が皇后と共に行おこなって来たほぼ全国に及ぶ旅は,国内のどこにおいても,その地域を愛し,その共同体を地道に支える市井しせいの人々のあることを私に認識させ,私がこの認識をもって,天皇として大切な,国民を思い,国民のために祈るという務めを,人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは,幸せなことでした。」

 

 ※皇太子として天皇として、いままでどの様なお心構えで、どの様な仕事をしてきたかのお話ですね。この部分を読み返した時、熱いものがこみあげてきました。

正に天皇は、国民と一緒にあったとおもいます。

とりわけ、被災地への訪問は被害に遭ってしまった国民を、元気づけ明日へ思いを向かわせる力があったと思います。

天皇陛下の仕事を一言で表すなら「祈る」事です。

 

天皇の高齢化に伴う対処の仕方が,国事行為や,その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには,無理があろうと思われます。また,天皇が未成年であったり,重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には,天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし,この場合も,天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま,生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

天皇が健康を損ない,深刻な状態に立ち至った場合,これまでにも見られたように,社会が停滞し,国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして,天皇の終焉に当たっては,重い殯もがりの行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き,その後喪儀そうぎに関連する行事が,1年間続きます。その様々な行事と,新時代に関わる諸行事が同時に進行することから,行事に関わる人々,とりわけ残される家族は,非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが,胸に去来することもあります。」

 

※ここ、主文ですね。陛下は大幅な公務縮小反対・今の陛下の代行として摂政を置くのも反対とご意見を言っておられるのですね。

象徴天皇たるもの十分に象徴の勤めが出来ないのであれば、象徴天皇ではないと…

 

またご自身が仮に天皇の立場で崩御された場合の、時代にあっていない行事が一年に渡る事を懸念されておられます。確かに、昔を研究した学問の世界を再現したような行事が、昭和天皇崩御の時は続きました。

 

当然、首相を初めてとして内閣・各院議長・最高裁長官などが出席しなければならない行事もあるでしょうから、陛下が心配されている国会の停滞・外交の停滞などで、国民生活にも影響がでるかもしれません。

 

私は勉強不足で、仮に陛下が生前退位した場合どの様なお立場になるか、適切な表現をしりません。が、そのお立場で崩御された時は、天皇の立場で崩御されたときよりは、行事も少ないでしょうから、それも念頭にあると言う事でしょう。

 

陛下はご自分が昭和天皇崩御の後、多岐に渡る行事を行われたでしょうし、それに出席している、他の皇族・政治家等を傍で見て思うところを今まで秘めてきたと言う事だと思います。

陛下は、常に自分軸ではなく国民と後に残される皇族の方々の事を考えていらっしゃいます。

 

「始めにも述べましたように,憲法の下もと,天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で,このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ,これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり,相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう,そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくことをひとえに念じ,ここに私の気持ちをお話しいたしました。

国民の理解を得られることを,切に願っています。」

 

※ここは手紙で言うと締めくくりですね。つまり、国民の理解なしの生前退位はありえないと言う事です。ボールは国民に投げられました。

さて、あなたはどのように受け止めましたか?

 

この事を機会に、あなたの大切な人と皇室について考える機会にしていただけたら、今日この記事を書いた甲斐があります。

                     記/Oshobu~