2016.12.11
2017.02.15再更新
どうも、おしょぶ~です^^/
今日はわたしの専門である食事まわりのお話を少し…
次の外食の機会に、あなたが信頼しているお店の照明にちょっと注目してみて下さい。
以前にも「おいしい」について記事を書かせて頂きました。
osyobu-osyobu-3889.hatenadiary.jp
多くの方に読んで頂いて、書いて良かったなと思った記事ですので、まだの方はぜひ読んでみて下さい。
【照明と素材の関係】
※これ以降は、照明のプロである福多佳子(ふくだ よしこ)さんが、神戸新聞で連載しているコラム「照明使いこなし術」からと、わたしの知見を合わせて話を進めます。
実際自分が板場にたって仕事をするときは、白色系の明るい光の下でないとすごくやりづらいです。もうかなり前になりますか、暗がりの隠れ家風の居酒屋業態が流行ったことがあります。
厨房内の揚場・焼き場などは奥に位置して仕切られていますので白色系で明るい、問題はカウンター席と対にある刺し場です。(刺身やサラダを担当)
もちろん手元に照明があたる設計のはずですが、なんの都合かそうなっていない店舗がちらほら。まぁ勤めていたところは当時で1000店舗を超えていましたので、だめな造りのお店もあるんですよ^^;
で、何が困るかと言うと素材の色合いの確認なんです。例えば魚をさばいて身をはずして冷蔵保存する。当然少しづつですが経時劣化していきます。
色合いが落ちた部分はそいでいかないといけないし、添え物(菊花・海草類・みょうが・つま等)の微妙な変色も見つけたい。
また、刺身に限らずサラダなども野菜を盛り合わせた後の、全体からでる色感も確認したいなど、おいしい料理を作るのに適正な灯りがいるわけです。
盛り付け全体の事を「ドレス」などと言いますが、ドレスの出来=見た目は間違いなくお客様が感じる味に影響します。
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【照明とおいしいの関係】
ここまでは、わたしの経験から料理をつくる時の照明の大切さを書いてきましたが、今度は食べるときです。
この記事で言いたい最大のポイントです。つまり
「美味しい料理をつくる時の光とおいしく食べるための光は異なる」です。
上記の福多佳子さんが、勝浦哲夫さん(人間生活工学教育研究分野 教授)の論文をそのコラムで紹介しています。※照明学会誌第91巻10号、2007年
それによると、甘みと苦味については暗いと感度が鈍るそうです。
これは人類が長い間、昼間に食料を確保していたため、明るい白色光の下で味覚が発達したからと考えられます。一方、食物の消化を助ける唾液の分泌量は、暖色系の光の方が多いそうです。
引用/神戸新聞12/10(照明の使いこなし術)
※福多佳子さんは照明の専門家の立場から下記の答えを導き出しています。
●料理を作る=白色系の明るさ
●料理を食べる=暖色系の明るさ
【どう生活に生かすか】
このコラムの中で、ひとつの例として提案が書いてあります。
LDK一体型の間取りも多く、キッチンのカウンターで子供が勉強する事もあります。
このような場合、光の色を変える「調色」と光の明るさを変える「調光」の機能がある発光ダイオード(LED)の照明が有効です。
引用/神戸新聞12/10(照明の使いこなし術)
つまり、料理を作る時や勉強時は白色光で明るめに調整・食べる時は暖色系に調整すると言う事ですね。それと、食後のゆっくりするときに少し暗めにすると子供を睡眠に導く効果もあるようです。
子供がなかなか寝ないと、お困りの方は試しては如何でしょうか?
【デートのコツをひとつ】
レストランで、周りの明かりよりテーブルを包む光が明るめなお店で食事をすると、相手の顔や相手から見る自分の顔がきれいに見えます。ちょっと初デートなどの作戦用に頭に入れておいてくださいね(笑)
では^^/
※福多佳子さんの本はこちらから↓
超実践的住宅照明マニュアル 増補改訂カラー版 (エクスナレッジムック)
- 作者: 福多佳子
- 出版社/メーカー: エクスナレッジ
- 発売日: 2013/04/02
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