2017.07.07
※この記事は「マンション管理人」に興味がある方が対象です。
どうも、マンション管理人のおしょぶ~^^/です。まぁ配属される物件にもよりますが、ある程度長く務めると、「大規模修繕工事」の話が出てきます。
計画段階から理事会で揉んでいくので、けっこう時間がかかるものです。
管理会社には、上司のフロントを始め専門家がいますので、管理人が詳細まで詳しく知らなくても大丈夫ですが、「まったく知りません」では困りますので、今回は「大規模修繕工事」についてまとめます。
◆大規模修繕工事とは
「大規模修繕工事」とは、マンションの経年劣化に合わせて実施する計画的な修繕工事の事です。内容は外壁・屋上防水・鉄部塗装・給排水管整備など様々ですが、多くのマンションでは10年~15年の間で、管理組合による大規模修繕工事が行われます。
ポイントは、上記で赤字にしていますが「計画的」と言う事です。国土交通省のガイドラインでは12年周期で大規模修繕工事を…となっています。
ただ、経年劣化の進み具合は当然立っている立地条件により異なりますし、良い管理をしているか悪い管理をしているかでも違います。
◆目的
- 安全な居住環境の維持
- 不具合の解消・予防
- 耐久性の向上
- 快適な居住環境
- 資産価値を守る
管理人が普段から出来る事は、適切な清掃に心がけ「美観を守る」・適切な管理で「不具合の早期発見及び予測」ですね。
◆工事の種類
①補修工事
性能を実際に使うにあたって、支障のないレベルまで戻す工事。
②修繕工事
竣工当初の性能まで回復させる工事。
③改良工事
竣工当初の性能より向上させる工事。
④改修工事
②と③を併せて行う工事。
実際に管理人が行う作業はありませんが、言葉の意味はちゃんと分けて理解しておきましょう。住民様から質問を受ける場合もあります。
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◆大規模修繕工事の進め方
先ほど国土交通省ガイドラインでは12年周期と書きましたが、ガイドラインであって法律ではありませんので、これから書く期間はあくまで「一例」として理解して下さい。
【現状をしる】24~36か月前
管理会社が定期建物調査を行っていますので、現状を事前確認します。また、過去の大規模修繕工事があるのなら、大いに参考になります。
【工事を考える】11~23か月前
そろそろ時期では?と言うことで、理事会の議題にあげて話し合います。毎月理事会を行っているマンションは、何回かに分けて話し合う例が多いですね。
実際、方向性が固まれば「建物現況調査」の見積もりを取得➡理事会承認➡総会承認➡「建物現況調査」を実施➡調査報告となります。
この段階で、なかなか話が進まないマンションが出てきます。それは「修繕積立金」が不足しているマンションです。これはなかなか根が深く、マンション管理人が感知することではないですが、ここの進み具合でマンションの資産価値が守れるか?どうか?変わってくるでしょう。
※よければ読んで下さい↓
osyobu-osyobu-3889.hatenadiary.jp
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【計画・立案】6~12か月前
- 発注方式検討
- 施工部位検討
- 仕様等設計図書確認
- 見積もり参加業者検討
- 見積書取得
- 絞り込み
- 工事業者決定
ここは正直、上司であるフロントは管理会社関連の企業で工事を取りたいところでしょうが、管理人は発言に気をつけて中立でいる事が経験上良いと思います。
【事前準備】1~2か月前
- 総会承認
- 住民様説明会
- 近隣あいさつ
フロント・役員は大忙しですね。契約内容の確認とかタイル焼き決定や色彩の承認、工事が始まれば中間検査などなど…
管理人が深くかかわる事はありませんが、状況だけはフロントから説明を受けて理解しておきましょう。管理人室に質問してくる住民様は意外と多いですよ。
もっと知っておくに越したことはないですが、今日書き起こしたことぐらいは知識として持っておれば、経験上大丈夫だと思います。
じゃ、またね^^/
◆マンション管理人が読む本